葉緑体を取り込んで光合成するウミウシ

植物のDNAと融合し、太陽エネルギーだけで生きているすごいウミウシ - GIGAZINE

2週間の間、このウミウシ「Elysia chlorotica」に餌の藻「Vaucheria litorea」を与えると、何も食べずに1年ほどの寿命を全うして生き延びます。これは、光合成によって栄養を作り出しているためですが、そのために必要な葉緑体は単体でははたらきません。葉緑体のもつDNAは不完全なため、おおもとの植物細胞の核にあるDNAが必要になるからです。植物細胞をもたないウミウシがどのようにして葉緑体を機能させ続けているのかが大きな謎でした。

アメリカのメーン大学のMary Rumpho-Kennedy教授による最新の実験の結果、ウミウシのDNAの中に藻から取り込んだDNAが発見されました。この体内のDNAと葉緑体のDNAが組み合わさって、葉緑体が維持されているようです。

まさにナメック星人です…。葉緑体を吸い出して利用する動物が本当にいるなんて。SFの話だとばかり思っていました。