アンバランスな奴

 従姉家族と久し振りに会いました。その次男君が凄くなっていたんですよ。

 彼は小学校2年(と後で聞いたの)だけども、まず、日本語の主語/述語/目的語/修飾語の基本的な文章要素や論理展開を100%適切に使いこなすんです。おまけに敬語が完璧。漢字は殆ど読める。知らない漢字があっても、部首と旁とかの発音法則知ってるから大体読み方合ってるという、とんでもないヤツなのです。家庭教師を長年やってる経験からいわせてもらえば、小学2年の子とコミュニケーションをとるには、大人であるこちらの側が大分、文法を補ったり、本当に言いたい事はなんなのだろうかと類推してやらないと、難しいとおもうのだけど、この子は、自分の言いたい事を、8歳にしてほぼ正解の形で文章にできるのです。実際の年を聞くまで、4年くらいだと勘違いしていたくらいです。

 だから、「ちょ、ちょっと待った、お前本当に小学2年か?歳ごまかしてないか?」と思わずツッコミをいれてしまいました。でもそいつ、平然と、しかし、少しニヤッと笑うのですよ。自分がこの部分で優れているのだ、ということをちゃんと自覚しとる訳ですな。ほんと…恐ろしい子!!
 あと、インターネットしよるんだけど、アルファベットは流石によく分からないのか、とっても悔しがってるんです。『僕英語できないんです・・・』と落ち込んでる。「いやいやわかんなくて当たり前だから!もっとゆっくり知っていけばいいから!気にすることないって!」って、フォロー入れました。長年家庭教師やってたけどこんな台詞言うの初めてでした(笑)

 成長したらどんな奴になるのか・・・。と末恐ろしく思ったけど、実は予想外なところに穴がありました。夕食後、『お兄ちゃん*1こういうなぞなぞの本の問題解けますか?*2』って聞いて来て、「おっ、久々にやるのもいいね〜。何でも問題出してごらん?頑張って正解するよ〜。」と答えて、やりはじめたんです・・・。
「う〜んと難しい問題を出してイイよ、お兄ちゃんね、大学行ってて、とってもカシコいんだよ〜。全部解いちゃうぞ〜。」って言ったんだけど、彼の選ぶ問題は、僕らからしたら、オヤジギャグを考えるレベルのベタな問題ばっかり。総当たり法で考えなくとも、過去の経験から導きだせる感じの問題、と言えばわかりやすいだろうか。そう、なぞなぞの難しさを考える部分では、ちゃんと子供にふさわしいレベルに収まっているのでした。凄く自信ありげに、嬉々としてベタベタな問題を出してくる姿がとても可愛いくて、ちょっと安心(笑)・・・ちなみにその本、次にその子の姉(中学生)に渡して出題させてみたら、5問中正解はたった1問(泣)難しい問題もちゃんとあるんですよ。その難しさを考えるのには力及ばなかったんでしょうね。

 聞いたらこんなアンバランスな子供、時々いるそうです。あ、でも、いいなと思ったのはね、彼、褒められても調子のらないのですよ。ただ純粋に嬉しいのでしょうね。それで、自然に気配りしてるんです。夜中、田舎だし外は真っ暗な中、僕が散歩に出ようとしたら、何も言わないのに「ちょっと待っててください。」と言ってパタパタかけていって、「自転車のライト、取り外しができるので外してきました。暗いから使ってください。」と言って差し出すのですよ。もちろん、とても喜んで、ありがと〜優しいんだね〜と褒めてあげましたとも。

 なんか、彼がこれからどう育つか、ちょっと楽しみであります。何か彼の可能性を刺激するいい方法を思いついたら、ちょっかいを出してみようかな(笑)

*1:「おじちゃん」でなくてホッとした(笑)

*2:こんなときも敬語(笑)