「凶悪犯罪は低年齢化」していない

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20071009/137145/

似たような図やグラフは他でも載っていたけど、ややつっこんだ意見が書いてあったのでメモ。

※図1: 1950年代から2002年までの年齢別層殺人検挙者数の推移(人口10万人当たり)のくだり

なぜ1960年代〜70年代にかけて少年の凶悪事件が減ったのか。日本が経済的に豊かになったことは大きな理由として見逃せません。特に日本では、90年代に至るまでずっと若年失業率が低く、子どもたちがそれなりの豊かさを享受する生活を手に入れてきたことが大きかった。

同時に、問題を抱えた子どもたちの面倒を高校が見るようになったから、ということも重要だと思います。60年代までだったら、職を転々とし、社会で孤立しながら、粗暴犯や凶悪犯になっていたであろう子どもたちが、70年代以降には、むしろ教育困難校といわれる学校の中で、先生という大人とまがりなりにも関わりをもって、難しい時期の3年間を過ごすようになった。このことの意味を低く評価すべきではありません。

荒れた中学や高校の現場のことがたまに取り上げられるけど、大学進学を前提とした教育機関としては機能に問題があっても、生徒たちをなんとか社会と関わらせ、難しい思春期を過ごさせるというだけでもかなりの意味があるというのはちょっと新鮮な意見でした。勉強をさせるところとして役に立っていないから即意味無し、としてしまってはやはりいけないですね・・・。

現状にフィットさせ、より適したシステムにするにはどうしたらいいんでしょうね。と理学部脳はついクセでそんなことを考えてしまいます(笑)