深夜テレビ自粛で温暖化防止!?

実家の親の仕事関連でこのニュースが目についたので、久々に真面目モード(笑)

http://www.asahi.com/politics/update/0304/TKY200803040351.html
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080305ddm005010046000c.html

自民党が4日開いた総務会で、地球環境問題や原油高騰を理由に深夜のテレビ放送の自粛を促す意見が相次いだ。
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森山真弓官房長官が温暖化対策に絡め「いつの間にかテレビは24時間やるようになった」と指摘。(中略)加藤紘一元幹事長も「京都議定書も今や他人ごとだ。これでは目標は達成できない」と厳しい見方を示し、同調する意見が続いた。
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谷垣禎一政調会長は、「法的規制はできないが、世論喚起の必要はあるのではないか」と、やんわり議論を引き取った。

まず議論そのものに関しての基本ツッコミ。

基本的に電力需要は昼間がピークで、夜間は昼間の半分くらいです。じゃあ夜は発電所を止めればいいじゃないかといっても、on/offが比較的容易な水力や火力は別として、原発は昼夜関係なく定常運転するしかないので、深夜は電力が余ってます。
だから電力会社は深夜電力の料金を昼間の1/3とかに設定して、電気温水器でお湯を沸かしてもらったり、エコアイスを売ったりして、夜間の余剰電力を有効に使ってもらえるように考えてるわけです
というわけで、深夜テレビを自粛させたところで二酸化炭素排出量削減には大して意味はありません。ただ経済活動を阻害するだけ。的外れもいいとこです。

なのにこのニュース、毎日、TBSを始め時事通信朝日新聞と複数メディアが報じていたようです。はてなブックマークでもコメントが沢山ついてました。同じコメントを繰り返すのもなんだし、別方向からも考えてみようとおもいます。実質的には的外れなニュースなんですが、これを流していったいマスコミは何がしたいんでしょう…。ちょっとそれらしい意図を考えてみました。

  1. 大まじめに環境に役立つと思って記事にした
  2. 自民党内で的外れな議論が行われている”という印象を与える記事を敢えて伝えて批判を買おうとした
  3. 株取引を巡る陰謀

1だったら素人につっこまれるマスコミやーいと言う風に笑ってやりましょうか。…いや笑えないか。だけど2だったらちょっとアレです。腹黒いです。3は、すんません適当に考えたので無視してください。

一般人の僕でさえこういう突っ込みができるくらいですから、さすがにその場(自民党総務会)に「それはおかしいですよ」と言える人が皆無だったとはちょっと考えにくいです。(まあ本当に居なかったのかもしれませんが。)もし反対する発言が出ていたのに敢えて載せなかったのだとしたら、なんとも狡いです。
付随して怪しいのが記事の最後、『谷垣氏が"やんわり議論を引き取った"』とあるわけで、つまり事実として何か自民党として意志決定したのでは全くないわけで。こんなんニュースの価値あるんかと。でもそこのところを敢えてニュースにしているあたり、やっぱり2なんかな…。皆さんはどっちだと思います?

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008030700401&j1

町村信孝官房長官は7日午前の記者会見で、地球温暖化対策として深夜のテレビ放送を自粛することについて「幅広い見直しの一環として、議論の対象になってくることはあり得る」と述べ、前向きな姿勢を示した。

あぁとうとう政府側からもこんな発言が。もし上のニュースが流れてなかったら、こうはならなかったのでしょうか?うーん。