談合/癒着とコラボレーション

談合事件が最近やたらと報道されているのが目につくと
思ったら、日経新聞にその背景が書いてありました。
企業自らが談合していたと明らかにして、その情報を
捜査当局に提供し、今後の談合防止に協力した場合、
罰則の適用を免れることが出来る、という規定ができ、
それ以降、自分から名乗り出るケースが続出しているとか。
あと、企業同士も疑心暗鬼になっており、新たな談合件数も
少なくなるだろう、との見通しだそうで。


…まあ談合が少なくなるのはいい、ということなんだろうけど
これってええのかな。どことなく、「ちくったもん勝ち」なのって
小学校以来、友達を無くす行動ランキング第1位で、
男子校じゃ最もやってはいけないことだったので、
あんまり自分の中ではいい気がしないんだけど・・・。


そう、高校時代の部活動の恩師と、同窓会の時に
似たような話をしていたのだけど、そのときに、
癒着って書くと悪いイメージで、
コラボレーションってかくといいイメージがするけど、
実質、同じようなことをする場合があるよね。
という話になったんですよ。


談合の場合もこれが当てはまる気がします。
少なくなっていく需要をどう企業同士で平和的に
割り振るか、いっそのこと業界で集まって
コラボレーションしてみた、と言い換えれば
なんか、どこが悪いねんという気にもなります。


不正を防ぐためには、そんなことをせず、自由競争でやって、
価格が安いところが勝ち残る、市場原理の世界を
めざす、という方向に持っていけとマスコミはえらい
言うてますが、その過程で企業がつぶれたりして
路頭に迷う社員たちが出てきたら…と考えると、
はたしてそれがいいのかどうか。と僕は思ってしまうわけで。


談合は道徳的に悪いからどうのこうのしよう、という考え方ではなしに、
談合と自由競争の双方が社会全体に与えるメリット/デメリットを冷静に
比較衡量して、デメリットの総和が最小となるような落としどころを
考えていく、というプロセスをとったほうがいいのでは、
と思うのですがどうでしょうかね。