歴史の「修正」

2日続けて泥酔さんの記事から。
教科書検定「集団自決」修正の動き

米軍に追いつめられてる状況で、住民の集団自決が起きたのは事実なんですけど、それを日本軍が強制した、というくだりは証言だけで事実はハッキリしておらず、裁判で争われてるくらいですから、そんなことを教科書に載っけるのはやっぱり問題だと僕も思います。そんな11万人*1が集まったからどうこうしようなんてのがまかり通ったらダメだと思います。
いったん教科書に載ったりして、「既成事実」ができてしまうと、後々取り返しのつかない事になりますから。…って今使われてる一部教科書(15年度から)には既に載ってるんですってね。なんだかなぁ。

まだ日本では言論の自由が確保されていて、例えば他の従軍慰安婦とか、南京事件とかに対しても、ここがおかしいとか言いやすいですけど、もっと厄介なのがあるのをご存知でしょうか。

マルコポーロ事件 - Wikipedia

文藝春秋社が発行していた雑誌『マルコポーロ』の1995年2月号に、西岡昌紀さんが、1989年頃から収集した英文資料と、1994年8月にアウシュヴィッツとマイダネックを自ら訪れ、多数の写真撮影などの取材活動を元にして、ナチスドイツによるユダヤ人虐殺、いわゆる「ホロコースト」に対する検証記事を書いた。その内容は、ナチス・ドイツユダヤ人を差別・迫害した事は明白な史実としながらも、

  1. そのナチス・ドイツユダヤ人を「絶滅」しようとした、とする従来の主張には根拠がない
  2. その手段として使用されたとするガス室は、それらの位置や構造からみて、ソ連もしくはポーランドが戦後捏造した物としか考えられない
  3. 戦後、連合国軍が押収したドイツ政府文書から判断して、ナチス・ドイツが「ユダヤ人問題の最終的解決」と呼んで企図した計画は、ソ連を打倒した後、ヨーロッパのユダヤ人をロシアに強制移住させるものだった
  4. 収容所でユダヤ人が大量死した真の理由は、ガス室による処刑ではなく、発疹チフスなどによる病死である

という、既に広まっている既成概念を覆すものだったが、これが、アメリカのユダヤ人団体とイスラエル大使館等に抗議され、雑誌の広告を止められるなど様々な形で圧力が加えられ、結局雑誌そのものが廃刊になってしまった。

僕はこの事件、2年前くらいまでよく知らんかったんですけど、それから少しずつwebとかで色んなページを見てるうちに、今ではすっかりなんか、そこはかとなく漂ってくる怪しさが鼻につくようになってしまいました。別の角度から再検証しようとすると、どっからか団体がわいて来て圧力をかけてくるというのは、上の教科書問題とちょっと構図がよく似てます。とはいうものの、本国ドイツでは、反ナチス法があり、ホロコーストを否定するとそれだけで逮捕されるそうですから、この問題のやっかいさは日本の比ではありません。学部生の時、第2外国語でドイツ語をとってたんですけど、ドイツ人のY先生、確かにナチスと聞いただけで発狂しそうな雰囲気でしたから、もう染み付いちゃってるんですよね。"ゲーテファシストだからダメ。ワーグナーは(以下略"とか、熱っぽく語ってたのを今でも覚えてます。日本でさえ、すでに悪いイメージで広まってしまった戦前日本の検証、再評価って大変なのに、ドイツの状況はもう絶望的です。
そうそう、この辺はアンネの日記も実は怪しいとかいう話もあったり、疑いだすとキリがなくなってくるのでこの辺で止めときます。

やっぱり歴史は、はっきり証拠が残ってるものを基にして見て行かないといけないですね。

*1:後の産経報道によると4万3千人。