巨額の赤字があっても国債発行の金利が低い理由

泥酔論説委員の日経の読み方:「巨額赤字でも低金利」の怪

教科書的には、政府債務が累増すれば国債金利が上がるはずなのに、わが国の政府債務のGDP比は先進諸国で最高水準にありながら、日本国債金利は世界最低水準であります。
経済学上のこの大きな謎に対し、土居准教授は二つの学説を援用して答えを見出そうとします。
一つ目は、「現下の国債市場の金利(の期待)形成は、目先の財政赤字というより、将来の財政赤字や政府債務の動向に反応する」という、米ブルッキングス研究所のウィリアム・ゲールとピーター・オザークの分析です。(中略)

二つ目は、資産の目減りを警戒して家計の消費・貯蓄行動が、経済学の理論が想定する以上に株式などリスク資産に向かう場合、逆に安全資産である国債金利が想定外に低い現象が観察されるという、米カリフォルニア大サンタバーバラ校のヘニング・ボーン教授によるエクイティ・プレミア・パズル、あるいは安全利子率パズルによる説明です。(中略)

なるほど、収支尻を合わせるためだけに大慌てで緊縮財政に転じる必要もないし、格差是正と称して大盤振る舞いをするのは、市場の期待を裏切るものだということです。メディアや野党の大衆迎合路線に押されて、政府与党が従来の政策を転換する時こそ本当の財政危機なんだと言うのが論理的帰結です。

僕が高校生の頃、国民一人当たり500万円くらいの国債が!とかいってテレビで騒いでたような気がしますが、要するに残高が問題なんじゃなくて国のシステムや通貨価値がしっかりしていて、国債残高が無限に発散するようでなければ大丈夫ということなんですね。ようやく分かってきました。国の借金を個人の借金と同列に論じてはいけないんですね。
ところで今はテレビ見てないんですけど、このあたり何て言ってるんでしょうかね?