教育大国インドの問題点

テクノロジー : 日経電子版
インドの有名私立校に在学する生徒(日本の小4、小6、中2に相当)の3万2000人を対象にした学力調査の結果が衝撃的だったそうです。

抜粋すると

  • インドの生徒は世界43カ国の同学年の平均を大きく下回った
  • 丸暗記で答えられる問題は正答率が高いが、理解力や判断力を求める問題では極端に低い
  • 学習項目を実生活に適用する能力が著しく低い
  • 語学科目は意思疎通の手段としてではなく試験用の科目としてしか学習されていない

等々である。


要因としては以下のように書かれている。

  • 非現実的な量のシラバスをカバーしている
  • 10年生の時の統一試験のスコアにばかり重点を置き、子供の基礎力が養われていない
  • 教師の教え方にも問題がある。板書と一方的なしゃべりばかりのクラスになりがちである

インドってIT教育が盛んだとか、数学力がすごいとか聞いていたので意外でした。

3歳で2ケタの足し算と英語を学び、小学生でもインターネットを駆使して宿題をする姿を目の当たりにしていた。
小学校には家庭科、道徳、体育とか音楽も必修科目としてはない。全て受験用の詰め込み教育が徹底されている。

(略)

また、子供は自らの知性を使わず、思考や分析の能力をオフにしている。今後の教育では、事実の詰め込みから、それを技術につなげ、実生活での様々な需要に対応できる柔軟な能力を育てるような指導が必要である。

これって"詰め込み"教育の問題点として指摘されてきたことそのままですよね…。昔の日本でもこんな批判があった気がします。だからこそ「ゆとり教育」が推進されたんでしょうが、理想は良くてもやり方がイマイチだったんでしょうね。今は見直しがされてるけど、もとの"詰め込み"式にするのでなく、"いいとこ取り"な落としどころを模索してほしいものです。